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WJ17号『NARUTO』第394話「サスケの勝利」の感想。
今週のサブタイトルは「サスケの勝利」なのか。 黒ゼツも「サスケノ勝チダ」って言ってるんだよなあ。 でも、でも……。
私は1ヵ月半くらい前、 <『NARUTO』のほうの兄弟対決はもう、どういう結果になろうが、「勝者と敗者」というすっきりした結果ではなく、「傷ついた敗者が2人」になりそうな気配が濃厚なんですよね……。> と書いていたのですが、今週の展開を見る限り、それに近い雰囲気になっているような気がするんですが……(「一部の読者にとっては」と頭に付ければ、かな(涙))。
先週のラスト近くからズズーと滑り出した白い蛇が、黒い炎で焼かれて「シャー」「バタバタ」「ジュウウ…」「パタパタ」となっていたところでは、「おー、白蛇の黒焼きができとる」「おー、黒焼きを通り越して炭化しとる」と、緊張感ゼロの感想を私は呟きました。 だって、次のページをめくるのが怖かったんだよ(涙)。
3週遡ったWJ14号の感想で私は、
<今週は、イタチもサスケも雨に打たれながら戦っているため、何だか2人とも、泣いているのを上手く隠しているようにも見えました。 特に、「雷鳴と共に散れ…」と呟いているところのサスケなんか、眼の部分が描かれていないだけに、却って、サスケの頬を伝う雨の幾筋かが、本当に大粒の涙のようで……。 雷遁を発動させるためだけなら、雨は必ずしも必要ではないのに、サスケにはどうしても雨を降らせる必要があったのかもな……本人は意識していないかも知れないけど……。>
と書いていたのですが、今週も、やっぱりサスケ、「もう一度雨を降らせる必要が、雨に自分の頬を濡らさせる必要がある」って、自分でわかってたんだろうな。
サスケが目だけ動かして最初に見たのは、ついさっき自分の額を「トン」とした、イタチの2本の指。 それからサスケはやっと顔を動かして、イタチの全身を見下ろします……とだけ、1度目に読んだ時は思ったのですが、読み返してみたら、「倒れているイタチを、立っているサスケが見下ろしている引きの絵」ってのがないんですね。 “終末の谷”では、サスケは自分も膝をついて倒れそうになりつつ、倒れているナルトの顔のすぐ近くまで、自分も顔を近づけるコマがあったのに。
一旦話は飛びますが、数年前に亡くなった時実新子(ときざね・しんこ)さんという川柳作家のお方の作品に、「突っ立って母を見下ろす悲しい日」という川柳があるのですが……。 立ったまま最初は目だけで、次にゆっくり顔を向けてイタチを見下ろすサスケの顔のアップに、何だかこの川柳を思い出してしまいました。
よく、勝負ごと(それも主にスポーツ)で、息子が父を超えたり、弟が兄に勝ったりすると、周りはそれを微笑ましく感じたり、負けた父や兄の側までが一緒になって喜んだりしますが、あれは、その勝負があくまで「ゲームの中の力関係限定だから」なんですね。 でも、ゲームじゃない、100%現実の中で、家族や肉親の間で対立や確執があった結果、力の弱かったほうが強かったほうを叩き伏せて這いつくばらせるような結果になったとしても、叩き伏せた側には、そこには達成感とか充実感とか爽快感とか、そういうものは生じようがないものなんだと思います。 (そりゃ『NARUTO』って作品はフィクションですが、その作品の中に生きている人物たちにとっては、作品世界で起きたことが現実そのものですから。)
「突っ立って母を見下ろす悲しい日」というこの句を詠んだ時実さんの背景にどんなことがあったのかは私は知らないですが(川柳は詩ですから、必ずしも事実に基づいている必要はないですし)、とにかく私は、今週号の内容を読んで、そんなことを思ったのでした。
先週私は、<倒れたイタチを、サスケはどうするつもりなのか。イタチがどういう状態かは当然確かめるんでしょうけど、そこでサスケは何を言うのか、どんな顔を見せるのか。>と書いていたんですが、サスケが特に行動を起こさないまま倒れちゃったってのは予想外だった……サスケは、イタチがどういう状態だと思ってるんだろう。 それによって、サスケのあの微かな笑いの意味も変わってくると思うんですが。 弟である自分との対決の結果、兄イタチは死んだと思っているのか、別のこと(どうやら重病らしいし)も手伝って時間切れ的に死んだと思っているのか、はたまた、「トン」の前にイタチが呟いた言葉を聞いて、そして自分より先に倒れたイタチを見て、もう気が済んでしまったのか……。
前の号でイタチが倒れていくところは無音だったのに対して、サスケが倒れていくところは雷が鳴り響いて、雨も降ってるんですね。 約2ヶ月前の、WJ8号の感想の中で私は、<サスケが本当に本当に望んでいることって、「イタチへの復讐」じゃなく、「イタチとの心中」なんじゃないでしょうか。>と書いていたのですが、篠つく雨の中、この2人が並んで倒れている絵は、何だか本当に「心中」みたいな感じがしました……。 確実に言えることは、「最低限、サスケのほうは死んでない」ってことくらいみたいですが。
でも、「サスケが意識を取り戻した時は、イタチの姿はなかった」とかいう展開もありうるわけだしなあ……。 「意識を失っている間にストーリーが進む」ってのはナルトの専売特許のもののような気がしてたんですけど、サスケだって今までけっこうそういうことあったしな。 ナルトの場合は、主人公だからそれが目立っていただけなんだよな。
ところで、4週遡ったWJ13号のゼツ曰く「イタチは“天照”を途中で止めた」そうですが、あれは、「“天照”の炎のうち、サスケに対して放った部分限定で止めた」って意味だったんですね? あの黒い炎、今週は白蛇を跡形もなく燃やし尽くしてますし(それも、白蛇の燃えた跡が黒い陰だけになるほど徹底的に)、廃墟とすら呼べないほど破壊され尽くしたあのうちはのアジトの周辺も、まだ燃えてますよね? あんなところに2人で倒れていて大丈夫なのか……2人が乗っているあの岩盤だって、雨を吸ってバランスが崩れて、ちょっとでも傾いたら、「ゴロゴロゴロ」と、2人仲良く転がり落ちそうなんですが……。
ゼツといえば、今更ながらの発見ですが、“暁”って、基本的にツーマンセルで動くとはいえ、ゼツみたいな監視役が予告なしであちこちに出没していて、メンバー1人1人の言動は上に筒抜けなんだと思ったほうがいい組織なんですね? 抜き打ち検査が、もう日常的にあるわけか……組織内に入れたとしても、その後も、油断も隙もあったもんじゃないんだな。 例えていえば、国民の10人に1人が秘密警察の構成員だったというような、そんなに秘密警察の占める比率が高いなら、そりゃもはや秘密とは言わないだろというような、旧ルーマニアみたいなものなんですね?(←本当に数字的に合ってるんだろうなこの比喩は(笑)。)
で、場面変わって、ナルトサイド。 第383話以来の、ナルトサイド。 WJ4・5号以来の、ナルトサイド。 去年12月25日以来の、ナルトサイド。(←いい加減しつこい(笑))
ナルトと同じコマに赤丸がいましたが、「疾風伝」でも、赤丸の声は竹内順子が演じるのかな? 赤丸、「疾風伝」になってからも1回出てきましたけど、どうでしたっけ? もう竹内順子では無理だと思うんですけど……(って、食いつきどころはナルトじゃなくて赤丸なのか(笑))。
今、大雑把にカウントしてみたのですが、『NARUTO』が1年に50回、WJに掲載されるとすると、最近の1年の間に、ナルトは14回しか登場していないようなのです。 50回中14回です。 3回に1回以下です。 私ら読者のナルト不足感も、無理もなかったんですね。
カカシが「こうなると厄介だが…シノ…」と言った時、私は一瞬、カカシがシノのことを「厄介」って言っているのかと思いましたよ(笑)。 「カカシよ…厄介とは、シノのことではあるまいな…」と、かつてのチヨバアのような突っ込みを入れてしまいました(笑)。
んで、ナルトサイドは、ヤマトの言い出したフォーメーションBが上手くいかなかった、と。 それでふと思い出したのですが、我愛羅奪還の任務でナルトたちが“暁”のアジトに踏み込んだ時の“ボタンフックエントリー”ってあれ、カカシが暗部時代にヤマトに口うるさく叩き込まれたものなんじゃないでしょうかね。
カカシが「突入方法は“ボタンフックエントリー”だ」と言った時、私は微妙な違和感を覚えたのですよ。 “ボタンフックエントリー”に先立って、カカシたちがイタチ(の偽者)と対決した時、カカシは「まずはオレだ」と言って突っ込んでいってましたが、あの行動(後先考えず1人で突っ走る(笑))のほうがよっぽどカカシらしい行動のような気がしたのです。 でも、“暁”のアジトに突入するのはどう見ても自分1人じゃ無理そうなので、そこで、暗部時代に覚えさせられた“ボタンフックエントリー”を思い出した……んだったりして。
うあー、何だか、まだ消えていない“天照”の黒い炎のように、私の頭の中にもまだまとめ切れていないネタが燻っているような気がします……。 そのネタが今より少しはまとまったら、この第394話「サスケの勝利」の感想の続きではないかも知れませんが、アップできればと思います。
(この記事、読み返してみたんですが、あんなに衝撃的な内容の回の感想とは思えないほど、平坦で無感動な文体だな。 これを書いた人間には普通に血が通っているのだろうか、どうなんだ。 それとも、もう数日して反動が来る、ってパターンだろうか。(←こっちの予感がする。今週の木曜日はアニメがお休みだから、原作に集中(して妄想)するための時間もいつもよりあるし(笑))
今週号は、自分が観た絵や読んだ台詞はゼツの言葉通りに受け取って、素直に衝撃を受けるのが『NARUTO』の愛読者としての正しい姿勢なんだってことはわかるんですが、でも、『NARUTO』を愛読しているからこそ、いつの間にかそういう素直さを失ったんだ、って気もするのは何でかな(笑)。)
++++++++++++++++++++++++++++++ 今週の遡及コーナー。 1年前(2007年)のWJ17号でのサブタイトルは「寄り道!!」でした。 水月が文字通り、身一つ(笑)で登場し、「一楽」を出た直後のナルト&サクラ&サイ&カカシに、木ノ葉丸が“おいろけ・女の子どうしの術”“おいろけ・男の子どうしの術”をやって見せて、ナルトとサクラがそれぞれの術に思いっ切り食いついた回です(笑)。 今や(一部の読者の間で)伝説の術と化したあの“おいろけ・男の子どうしの術”が出てから、もう1年なんですね。 サスケと水月が波の国に寄り道して、水月が再不斬の墓の前から再不斬の武器だった首切り包丁を持ち出し、香燐(の首から下、腰から上だけ)が初登場した回でもあります。 (掲載巻は→『NARUTO 巻ノ38 (38) (ジャンプコミックス)』。)
2年前(2006年)のWJ17号でのサブタイトルは「サイの絵本!!」でした。 大蛇丸とカブトが血液型トークを繰り広げ、ナルト&サクラ&ヤマトがサイの絵本を最後まで読み切り、サスケのシルエットと写輪眼だけが登場した回です。 ベストなしのイルカ先生が、黒板の前で授業をやっている絵が扉絵だった回でもあります。 (掲載巻は→『NARUTO (巻ノ34)』。この巻の最初に載ってます。)
3年前(2005年)のWJ17号でのサブタイトルは「頼れる加勢…!!」でした。 綱手の買った宝くじが当たり、ナルト&サクラ&カカシ&テマリが砂の里に到着し、チヨバアがカカシを“木ノ葉の白い牙”と間違えて襲いかかり、サクラがカンクロウの治療をし、綱手がガイ班に「砂へ向かいカカシたちと支援(サポート)し合い任務をこなせ」と指示を下した回です。 (掲載巻は→『NARUTO (巻ノ28)』。この巻の最後に載ってます。)
テーマ:NARUTO - ジャンル:アニメ・コミック
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