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「敬若の日」も作ってくだされ(涙)。

今日(9月15日)は敬老の日&満月でした。
本当は敬老の日に年金の話題を書きたくはないのですが、ここ数ヶ月の間に聞いたことや思ったことをちょこっと書いてみます。

テレビの街頭インタビューなどを見ていると、ご高齢の方が「年金生活だから大変です」みたいなことを口にしている光景をよく見かけますが……。
そのお気持ちはわからないでもないですが、老齢を事由とする年金をまだ受け取っていない世代としては、「年金制度を支える側なので大変です」と言いたいこともしばしば……。

最近になってようやく「年金制度は、(大雑把に言って)現役世代からリタイア世代への仕送り制度である」という理解が広がりつつありますけど、数年前までは、「働いていた間に積み立てていたお金に、老後になったら、国がご褒美として上乗せしたものを足して返してもらえるのが年金制度だ」という誤解も多かった。
「公的年金制度が危ない」ということが報道されるようになった当初(年金納付記録問題よりもっと前)なんて、やっぱり街頭インタビューで、「今までこつこつ真面目に働いてきたのに、払った分の年金ももらえないなら、今まで積み立ててきた掛け金を返して欲しい」みたいことを言うお方もけっこういた。

あんまりそういうことを言わないほうがいいですよ、「今まで積み立ててきた掛け金を返す」だけで納得してもらえるのなら、国のほうとしちゃ大助かりなんですから……と、その頃は思いましたが、最近になって、この「今まで積み立ててきた掛け金を返す」って、そうそう外れてもいなくなるかも、って噂を聞いてしまいました。

つまり、「保険料方式を続けるか税方式に変えるか」「生活保護より国民年金のほうが低額であるという問題をどうするか」など、諸々の問題を解決するに当たっては、「今まで納付された保険料は、一時金として個々人に一旦返し、『国民全員が、納付月ゼロ&納付額ゼロ』という状態にリセットした上で、根本から新しい年金制度をスタートさせる」しか方法はないだろう、という噂です……。

何十年も前の、主に結婚退職する女性を対象にした「脱退手当金」の制度を復活させるような感覚に近いでしょうか。
「何十年も前に、結婚退職するに際して脱退手当金を受け取った女性」以外は怒ったほうがいいかも、です。
あー、でも、脱退手当金を受け取った女性も、ずっと後になって「こういう趣旨のお金なんだったら、受け取るんじゃなかった」と後悔した人は多かったそうですが。

(ちなみに共済年金では、何十年前のものでも、受け取った脱退手当金に利子をつけて返還すれば、のちのち受け取る年金の額を決める計算のもとにしてもらえる制度がある、って聞いたんですが、本当ですか?)

えー、年金制度への不平不満ばかりを書き散らしたような記事になりましたが(しかも「ちょこっと」じゃないし(笑))、それでも、月々の年金保険料は払っておいたほうがいいです、絶対に。
その理由はまた近日中に!(←書くんだろうなほんとに)




サラリーマンの家庭はタダで医者にかかれる!?

最近は、社会保障とか社会保険といえば、年金の話題が圧倒的に多くて、国保健保の話はめっきり出てこなくなりましたね。
んで、敢えて国保と健保の話をば。

私が通っていた小学校の近くに、お菓子や缶入り飲料や雑誌などを売っている、小さなお店がありました。
そのお店のおばちゃんは、なぜか「サラリーマンの家庭はタダで医者にかかれる」と、ずいぶん長いこと、本気で思っていたらしいのです。

確か、私が「風邪ひいて、病院に行ってきました」とか何とか、そんな話をした時に、「お父さんはサラリーマンなの?」と聞かれ、そうだと答えたら、「そうなの、でもサラリーマンの家庭はタダで医者にかかれるから、病気になっても安心だよね」みたいに、何気ない感じで言われたと記憶しています。

この時言われたことが妙に頭に残っていて、ずーっと後になってから調べてみたのですが……(つくづく粘着質ですね私も(笑))。

今思うと信じられないことですが、昔は、サラリーマン家庭の人間(つまり健康保険の被保険者やその被扶養者)は、被保険者が給与から天引きされる保険料を除けば、自己負担はゼロだったんですよね。
つまり、病院の窓口で保険証を出せば、病院ではお金を払わなくて済んだ。
(その後、法改正(法改悪?)が何回かあったため、今は3割負担ですけどね。)

そのおばちゃんの目には、そのこと(病院窓口での自己負担がゼロということ)が、「サラリーマンの家庭はタダで医者にかかれる」と映っていたらしい。
(地方の小さな医院なんかだと、「院内で見かける患者同士はみんな顔見知りで、その家族の職業もお互い知っている」なんてこともザラですから。)

もしかしたらあのおばちゃんは、まさに「病院窓口での自己負担がゼロである」という意味で「サラリーマンの家庭はタダで医者にかかれる」と言ったのかな、とも考えたのですが、いややっぱり、「サラリーマンの報酬(月々の給与や、ボーナス)からは定率で保険料が天引きされており、怪我や病気をしなくても、還付されることはない」ということをちゃんとわかっていたら、「サラリーマンの家庭はタダで医者にかかれる」という言い方はしなかっただろうと思うのです。

(もう一つ思い当たった可能性は、「健保には扶養・被扶養の制度がある」ということが、国保の被保険者から見ると羨ましかったのかな、ということです。
こっちの理由だったら、羨ましがるのにも、それなりに正当性があると思うんですが。)

今の私は、「あのおばちゃんは多分、国民健康保険の被保険者だったから、あの時はそういう解釈をしていたんだろう」「その後、実態を知る機会もあったかも知れない」と思うのですが……。

でも、他にも、「自営業の家庭(家族全員が国保)に生まれ育ち、大人になってからは家業を継ぎ、生涯、自営業だった男性」とか、「自営業の家庭に生まれ、学校卒業後はしばらく家業の手伝いをした後に、自営業の家に嫁いだ女性」とかの人たち(=健保への加入経験がない人たち)の中には、もしかしたら一生「サラリーマンの家庭はタダで医者にかかれる」と思い続けた人も、今まではいたかも知れないですね。(まさか、今も?)

確かに日本の法律は、「サラリーマンに優しい」と取れるような面はいっぱいあるけど、それでも、「サラリーマンの家庭は完全にタダで医者にかかれる」ほど優しかった時代はないですよ(笑)。
しかも、さっきも書きましたけど、今は健保の被保険者やその被扶養者の窓口負担は、国保の被保険者と同じく、原則3割ですしね。

みんな「自分は損してる、アイツは得してる」って情報には敏感なんですよね……私もそうですが(笑)。
(あー、まだ年の初めの1月だってのに、何でこんな無味乾燥な世知辛いことを書いてるんだ私(泣笑)。)




参院選から1週間。

参院選から1週間経ちました。
今回の参院選の結果を見て思ったことは、2点あります。

1点は、「年金問題」という言葉の定義について。
この言葉の定義が曖昧なまま、選挙期間が終わってしまった気がします。

例えば、ある会社の社員が受け取っている給与やボーナスのことを考える場合、「その会社の人事評価の基準や、給与体系はどうなっているのか」ということと、「その会社の人事部や総務部の給与計算担当の社員が、ミスなく仕事をしているのか。もしミスがあった場合、それを発見して修正するためのシステムはできているのか」ということは、次元の違う問題ですよね?
それと同じく、「年金問題」にしても、「年金制度の問題」と「年金に関する事務処理の問題」は、もともとは別次元の問題のはずでした。

だけど今回の参院選では、「年金に関する事務処理の問題」の意味だけで「年金問題」という言葉が使われる場面が、あまりにも多かった気がします。
「年金制度の問題」に着目するなら、「今後20年か25年くらいかけて、年金額を減らしていく」という重要なことが、20年くらい前に決まっていたはず。
だけど、20年かけて給付額を減らされることが決まっていた「年金制度の問題」より、たった数ヶ月間前に発覚したばかりの「年金に関する事務処理の問題」の方が、インパクトが強かったってことなんでしょうね。

もう1点は、「老齢給付が揺さぶられると、こんなにも短期間のうちに、こんなにもはっきりと反応が返ってくるものなのか」ということです。
障害者、難病患者、女性、若者、子供などへの支援政策や福祉政策がどれほどお粗末でも、その直後の選挙で与党が大敗した、などということは聞いたことがないのですが、高齢者福祉政策がちょっとでも綻ぶと、こういうことになるんですね。

与党がいちばん重視している有権者は、第1に高齢者、第2に国民年金法の第3号被保険者だそうですが、「高齢者である有権者は怖い」ということは、今回の選挙でよくわかりました。
ということは、もし将来、第3号被保険者制度に手が加えられるようなことになれば、その直後の選挙では、その時の与党が大敗するのでしょうか――と思ったのですが、これはちょっと違う展開になりそうな気がします。
何でそう思うのかは、またの機会に書きたいと思います。
(おお、今日の記事はメチャメチャ社会派だな。)




ボーナスの返納額、選択制にしてはいかが?

ちょうど1ヶ月前、私はこんな記事(少しは見習え○○保○庁!(注:「海上保安庁」に非ず))を書いていたのですが、あの時は、ここまでひどい状況だったとは思わなかったので、「○○保○庁」などと伏字にしましたが、今日はもう、伏字なしで書きます。

安倍総理大臣や柳沢厚生労働大臣はボーナスを返納したそうで、次に注目されるのは、「社会保険庁の職員は、ボーナスを返納するのか」ということでしょうか。
もし庁内で、「職員は、『全額返納』『4分の3返納』『半額返納』『4分の1返納』のうち、極力どれかを選ぶように」とか「返納額が多かった職員は、その後の考課にそれを反映させるものとする」とかいう内部文書が出ていたりしたら、笑えるな。

このタイミングで、どこかのテレビ局か新聞社が「年金の将来に不安を感じるか」というアンケート調査をしたそうなのですが、「あまり感じない」「全く感じない」と答えた人が、合わせて13%か14%くらいいたそうです。
私は「不安を感じない人がこんなにいるの!?」と驚いたのですが、でも、この「あまり感じない」「全く感じない」人たちって、共済年金の組合員や、その家族のことなんじゃないの……なんて、お役所叩き、お役人叩きのネタには事欠きませんなあ(笑)。




労災が減っているとはいっても……。

去年あたりから、「偽装請負」が問題になっていますが、それ以外にも、請負に関する問題を、最近いろいろ聞くようになりました。

例えば、製造業などでは、4次受け、5次受けも珍しくないそうで、そういう4次受け、5次受けともなってくると、「偽装請負」とは違う意味で、「自分の大元の雇用主が誰なのかわからない」という状態になるそうです。

話は少し変わりますが、めでたいことに、近年、労災の件数は減る傾向にあるそうです。
でもそれを聞いた時、私はどうしてもそれを信じられなくて、知り合いの経営コンサルタント業の人に、
「労災が減っているとはいっても、それはあくまで届出件数が減っているだけで、実態は違うんじゃないですか?
事業主の労災隠しが増えているから、ってことも考えられるんじゃないですか?」と聞いてみました。

そうしたら、
「労災隠しがどれくらい起きているかは調べようがないので(そりゃ尤もだ)、それについては何とも言えませんが」という前置きがあった上で、
「昔はよくあったような、『一歩間違えば即死するような作業』とか『一瞬でも気を抜いたら大事故につながりかねない作業』とかいう作業は、今はどんどん機械化されてロボットがやるようになったり、人間の注意力に頼るだけじゃなく、コンピュータによる制御装置が使われたりしています。
そういう意味では、労災が起きるような現場自体が減っているのは事実です」とのことでした。
この答えを聞けて、一旦は納得したのですが……。

でも、4次受けや5次受けが当たり前になっているのでは、業務が下へ下へと下ろされていくプロセスのどこかで、「この作業は人がやると危険なので、このロボットを使うように」とか「人が注意を払うだけではなく、この監視プログラムを必ず起動させておくように」とかいう注意事項そのものが全然伝えられていなかったり、正確に伝わっていなかったり、ということも、充分、起き得ますよね?
労災の件数が減ってきているとはいっても、原因別に見れば、そういう連絡漏れが原因の労災って、却って増えているんじゃないでしょうか。
もし今はそうじゃないとしても、現状を放っておいたら、確実に増えていきそうな気がします。
そしていずれ、労災の件数も増加に転じてしまうかも知れません。

だから、たとえ偽装請負じゃなく、正式な手続きを経た上での請負であっても、「この種の作業は孫請けまでしか許可しない」とか「作業が4次受け、5次受けなどになった場合は、各事業者及び現場責任者が一堂に会して、安全教育に関する情報を確実に伝達し合うこと」とか、そういう規定を罰則付きで、安衛法あたりに設けた方がいいと思うのですが、どうでしょうか。




「男性は子供を産ませる機械」?(その1)

柳沢厚生労働大臣の「女性は子供を産む機械」発言から約1ヶ月が経ちました。
未だに罷免とか辞任とかの気配がないところを見ると、「事態は収束した」「余波は収まった」ということなのでしょうか?

それにしても、今回のことで思ったのですが、仮に「女性は子供を産む機械」発言の逆バージョン、つまり「男性は子供を産ませる機械」という発言をした女性政治家(男性でもいいですが)がいた場合、男性はそれを不快と感じるのでしょうか。
今の時点では、ほとんどの男性は、今回、女性が怒ったほどには、怒りを感じないのではないかと、私は思います。

ではもし、こんな制度ができたらどうでしょう?
男性には、15歳に到達した年度末とか、18歳に到達した年度末とか、20歳到達時とかに、「女性を妊娠させる能力があり得るか、あり得ないか」という検査を受けてもらうのです。
検査制度の説明文としては、
「この検査の目的は、男性の、性と生殖に関する健康と権利を守ることです」
「対象は○歳以上のすべての男性ですが、検査は強制ではありません」
「検査結果は個人情報として厳重に管理され、通知を希望する本人にのみ通知されます」
「ただ、対象年齢に達した後に全く検査を受けたことのない人は、その旨が記録されます。その理由をお尋ねする場合もあります」
「自発的に検査を受け、結果に何らかの問題が発見された場合は、治療を優先的に受けられる場合があります」
などのフレーズが並びます。
そして、「○年△月検査済」ということを証明する献血手帳のようなものが支給されたり、車の運転免許証の裏に「○年△月検査済」という日付印を押されたりします。


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「侍女の物語」って映画を知っていますか?(その3)

ですが日本でも、「少子化問題は、女性をどう扱うかの問題だ」という考えに基づく今の政策にはもう効果がない、と判断されたときは、「国民を、支配層と被支配層に分けて考え、被支配層の女性の第一の存在価値は、子供を産むことに置く」という方向へ政策が向かわない、という保証は、もはやどこにもないような気がします。
最近は「格差社会」という言葉を聞かない日はないですし。

そういえば、映画「侍女の物語」が公開された頃は、「海外では、『金持ち夫婦の依頼で、貧しい女性が代理母を引き受けるという、新たな南北問題』が、少しずつだが増え始めている」ということが報道され始めた頃でもありました。

もしかしたら日本でも、「被支配層予備軍」の人々が気づいていないだけで、国としては「少子化問題は、女性をどう扱うかの問題だ」と考える段階はもうとっくに過ぎていて、「少子化問題は、『被支配層の女性』を『有無を言わさずにどう従わせるか』の問題だ」という方向へ、既にシフトし始めているのかも知れません。

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「侍女の物語」って映画を知っていますか?(その2)

この映画を観た時、妙にリアリティが感じられてぞっとしたのは、「支配層の、子供のできない夫婦のうち、原因の検査を受けさせられるのは妻の方だけ」「被支配層が振り分けられるに当たって、検査を受けさせられるのは女性だけ」という点でした。
仮に夫に原因があった場合、妻はもちろん、侍女も妊娠はしないわけですが、その場合も、「侍女が産めない体だった」とみなされるのです。

この「子供が生まれない原因は女性にある」という考え方には、今の日本の「少子化問題は、女性をどう扱うかの問題だ」という世論や風潮に通じるものを感じてしまいませんか?
この小説が翻訳されて日本で発表された時や、映画化されたものが公開された時は、日本でも既に「1.57ショック」などとは言われていました。
が、「その1」で書いたように、風刺がかなりきつく効いていた作品だったせいか(私も思い出して書きながら、軽く眩暈がしてきた)、日本では「アメリカは宗教の力が強かったり、代理母による出産に抵抗が薄かったりするから、こういう作品が書かれるのだろう」という感じの受け止め方が多く、「明日は我が身だ、我がことだ」という視点では、それほど話題にはされなかった、と、私は記憶しています。

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「侍女の物語」って映画を知っていますか?(その1)

侍女の物語 / マーガレット アトウッド

今から20年くらい前、カナダで、一つの小説が発表されました。
それが『侍女の物語』です。
取り上げておいて何ですが、私はこの小説は読んでおらず、映画化されたものを観ただけなのですが、その時の記憶と映画のパンフレットを頼りに、ストーリーを思い出して書いてみます。

物語は、「近未来、アメリカで、キリスト教原理主義の教団がクーデターを起こし、政権を握った。その頃のアメリカでは、環境汚染、原発事故、遺伝子実験などの悪影響により、ほとんどの女性が不妊の身になっていた」というところから始まります。

新政権は、出生率の低下対策としてまず、国民を、支配層と被支配層に徹底的に分けます。
未成年者や、反体制の者は、強制キャンプ場へ送られます。
そして白人の女性は、「妻」「家政婦」「子供を産むための道具=侍女」のどれかに分けられることになります。
(原理主義なので、「この世には、支配する者と支配される者が存在するのは当然のことである」という聖書の教えを、そのまま実行しているつもりなのです。)

で、被支配層の白人の女性のうち、検査の結果、妊娠できると判定された女性は、家族と引き離され(抵抗した家族は殺されることもある)、それまでの仕事も資産も剥奪され、1箇所に強制収容されて、「名誉ある地位である侍女」であることを表す真っ赤なドレスを着せられ、侍女となるための教育訓練を受けさせられます。
教育訓練を受け終えた女性は、改名させられて、支配層の、子供のできない夫婦のもとへ、子供を産むための侍女として派遣され、監視下に置かれることになるのです。
(改名後の侍女の名前がどういうものになるかは、派遣先の夫婦の、夫の名前にちなんで決められます。
例えば、夫の名前が「マーク」なら侍女の名前は「オブマーク」、「マイケル」なら「オブマイケル」、「ジョン」なら「オブジョン」というように。
「オブ」は「Of」であり、それぞれ「マークのもの」「マイケルのもの」「ジョンのもの」という意味になります。)

侍女がその夫婦の夫の子供を産めば、生まれた子供は夫婦の妻の子供とされ、「妻の『子供を産めない女であるという不名誉』は取り除かれる」ということとされます。
(このあたりも、聖書の言葉を原理主義的に解釈しています。
聖書にも、「子供のできない妻が、自分の侍女を夫に差し出し、その侍女が夫の子供を産むと、妻は『神様は私の恥を雪いでくださった』と感謝した」というエピソードがあります。)
先ほど、「侍女は真っ赤なドレスを着せられる」と書きましたが、公式な場では、子供のできない妻は、そのことを表す「真っ青なドレス」を着ることが定められています。

そして、子供を産んだ侍女は、使命を果たした者として崇拝され、その後はそれなりの待遇が約束されます。
しかし、脱走を図って失敗したり、反体制的な言動を示したりした侍女は、絞首刑により公開処刑されます。
また、いつまでも妊娠できなくて子供を産めない侍女は、侍女の地位すら追われて、その後は危険な有毒廃棄物を扱う清掃婦とさせられ、短い生涯を終えるという運命が待っているのです。

このディストピアのような状況の中、夫を殺され、幼い娘と引き離され、侍女とさせられたケイトという1人の女性が、決して希望を捨てず、自分の判断力を信じ、行動し、自分の人生をどう切り開いていくか、というのが、映画「侍女の物語」のテーマの一つでした。

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「女に生まれたからには○○したい」。(その2)

少子 少子
酒井 順子 (2003/12)
講談社
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「女に生まれたからには情熱的な恋をしたい」「女に生まれたからには結婚したい」「女に生まれたからには子供を産みたい」などというフレーズはよく耳にしたり目にしたりしますが、それが全部叶った後もなお「女に生まれたからには男の子の母親になりたい」という願望が新しく湧く余地があるとは、うーん、逞しいというか頼もしいというか、私には結構、意外でした。
(あ、くだんの女性たちが「情熱的な恋」の末に結婚したのかどうかまではわかりませんが、その可能性も充分ありますし。)
欲張りといえば欲張りですが、これくらい貪欲でエネルギッシュじゃないと、子持ち主婦は務まらないのかも知れませんね。
それに、「子供は1人いれば充分。育児にこれ以上時間やエネルギーを取られるなんて、冗談でもご免!」という女性が増える一方の国よりは、「もう1人欲しい」「もう1人産みたい」という女性がいっぱいいる国の方が、どう見ても明るい国って感じがします。
(「もう1人欲しい」「もう1人産みたい」の理由が「女に生まれたからには、男の子の母親になりたい」ということだとしても。)

「一姫二太郎」という言葉がありますが、あれって「第1子が女の子だと、母親は、『第2子には男の子が欲しい』と密かに熱望するもの」という、隠された意味があるのかも……。(←完全なこじつけです)

今時、男の子が生まれても、その男の子を産んだ女性に「でかした、男の子だ、よくやった!」と言う夫や舅や姑はあんまりいないと思うのですが、周りの人が言わなくても、誰よりも、産んだ女性本人が「でかしたアタシ、よくやった!」と、内心でガッツポーズを取っているのかも知れません。

こうなったら、政府主導でも官僚主導でもいいから、既婚女性向けのメルマガでも作って、日常生活のための充実したお役立ち情報なんかを載せる一方で、「妊娠を猶予している女性の皆さん、息子っていいですよー?」とか「子供は女の子しかいない女性の皆さん、本当は男の子が欲しくないですかー?」とか「夫なんて所詮は他人ですが、息子は母親の永遠の恋人ですよー?」とかいうメッセージを、サブリミナルのように(←これ重要)発信する、とかいう政策でも打てばいいのに。
これなら、立ち上げ時の批判も、続けるコストも少なくて済む割には、効果が上がりそうな政策だと思うのですが、どうでしょう?

(「その1」同様、今日の「その2」も、画像と本文は、あんまり関係がありません。)

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